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April FoolsとPalm Sunday

朝起きたら末娘が枕元に立っていて、
「ママ、顔に蜘蛛がいるよ!」
蜘蛛をほろう仕草をすると
「エイプリルフール!」
前の晩から考えてたのかな?すっごく満足そうでした。

ところで日本も近年エイプリルフールネタが充実しているようですが、
こっちは本当にしれっとウソをつくのでこの日はニュースを聞いてても常に半信半疑。
普通のニュース番組でまじめにウソつかれたらちょっと見抜けません。
悪気のないウソはだまされても楽しいですけどね。
私の中でお気に入りはこれ


PlaymobilというLegoに似たおもちゃなんですけどこちらでは結構人気があります。
おもちゃとしての質も高くて種類は無限大。当然コレクターもたくさんいます。
これ売ってたら絶対買っちゃうよーっていうくらいよくできてます。
アップルの創立日が4月1日ということで創立記念日もかけてアップルは毎年力作ぞろいです。

たまたま今年は日曜日だったのですが、こちらではもうひとつ行事がありました。
来週の日曜日はイースター(復活祭)なのですが、その前の日曜はPalm Sunday(シュロの日曜日?)という日にあたります。キリスト教でイエスがエルサレムにやってきた日となっています。
ローマにしいたげられていたユダヤの民が救世主の入場をシュロの葉を振り熱狂的に迎えた日、というものなのですが、この日の神父様のお説教には前にお話した「Hunger Game」が例えに使われてました。
奇跡を期待する民衆の前に登場したカットニス(主人公の女の子の名前)はこの日のイエスの登場そのものだ、とか。
この神父様、まだ20代と若く映画好きでちょくちょく映画を引用するのですが
まさかハンガーゲームが引用されるとは思いませんでした。
この日のミサはいつもにもまして非常に長い朗読があるため、子供とか飽きちゃうんですが
このお話でちょっと目が覚めたんじゃないでしょうかね(笑。
# by varoko | 2012-04-03 01:10 | アメリカ生活

The Hunger Games

今日(というか昨日の深夜12:00)に映画が封切られました。
今、こちらで最も話題の小説を映画化したものです。
The Hunger Games_a0118608_1193327.jpg

小説自体はヤングアダルト(中高生)向けのものなんですが大人もはまりまくってます。
全米で2400万部以上の売上げといえばおわかりいただけるでしょうか?

内容を簡単に説明すると
3000年後のアメリカ大陸はキャピトルという都市が統治する独裁国家パネムとなっている。キャピトル以外は12の地区に分けられ、毎年この地区から各2名の12歳から18歳までの男女が選出され、最後の1名となるまで殺し合うサバイバルゲームに参加させられる。ゲームの内容は全国中継され、優勝者には富と名誉が、残りには死が待っている。
といった内容。
ただの残虐ストーリーならこんなに流行らなかったと思うんですが
だんな曰く、ポリティカルな要素がけっこう濃いのだとか。

映画のトレイラーはこちら


もともと12の地区はキャピタルに抵抗していたのが力で無理矢理統治されたという背景から、このハンガーゲームは反乱に対する一種の戒めというかんじのようです。さらに地区同士を戦わせることで反体制勢力の拡大を阻止する狙いもあるとの見方も?
とにかく、こちら初版は2008年ですから決して最新の小説じゃありませんが、ずっとベストセラーをキープし、映画化が決まって去年あたりから爆発的ブームになったようです。

表紙のイメージキャラクター(?)もこちらではかなり有名。
mockingjayという鳥をモチーフにしたピンで、ヒロインがつけています。
mockingjayはかつてスパイ用に作られたjabberjayという鳥と野鳥のmocking birdのハイブリッドだそうで、その意味するところは「平和と反逆」。
実はこの小説3部作でして第2部「catching fire」
第3部「Mockingjay」と続いています。
きっと全部映画化されるんだろうなあ。
ハリポタもロードオブザリングも終わって時期的にもタイムリーだったのかも。

長女はこの映画を首をなが〜くして待ってたので、早く行きたくてしょうがないみたい。
だんなも実は行きたくてしょうがないみたい。実は私も。
下の子2人にはとても見せられないので私はお留守番(くすん)。

ところでこの内容を聞いてすぐに思い浮かんだのが
日本の「バトル ロワイアル」
やはり巷でもパクリじゃないかといろいろ論争もあるようですが
心理的な怖さでいうと日本の方はバイオレンスというよりホラーに近い気が…

日本語版の予告編があるってことは日本でも公開予定だと思いますが
どうも今のところ公開日は未定のようです。
小説の和訳は出てるのかな?

追記〜日本語訳は2009年に出てるようですが、
表紙がね〜、どうにかならなかったのかな〜、すごく残念な表紙です。
映画が封切りになると再版あるのかな?
# by varoko | 2012-03-24 01:48 | アメリカ生活

PigeonとDove

どちらも日本語では「ハト」ですが、
アメリカ人が聞くと全く違う印象らしいです。

たまに行くスポーツバーでクイズナイト(日替わりのイベント)というのがあります。
いろいろ質問があり、お客さんの答えの多い順にポイントが加算されていくというゲームなのですが、
生のアメリカ人が何を考えているのかがわかって違った意味でおもしろいです。

その中で、「害鳥で思い浮かぶのは?」という質問がありました。
日本人なら間違いなく「カラス!」じゃないでしょうか。
結果からいうとカラスは3位。
2位「ハト」
1位「ハゲタカ」
なんと、こちらではハトは「rat with wing」と呼ばれる嫌われ者、
カラスの上をいきます。
と、同時に「平和の象徴」でもあるという非常に不思議な鳥です。
しかも「pigeon」が羽の生えたラット、「dove」が平和の鳥という全く違う鳥を連想させるのだとか。
なので答えは同じハトでも「dove」じゃなくて「pigeon」の方。
イメージ的には道ばたでよく見かけるハトがpigeonで白鳩がdoveかな。
記念式典なんかで鳩が放たれることがありますが、これをpigeonと言うと
アメリカ人は気分的に「???」なのだと思います。

全く同じものなのに呼び方で天と地の差があるものって日本語にあるでしょうかね?
# by varoko | 2012-03-20 01:30 | アメリカ生活

キツネとハリネズミ


アメリカではBig Tuesday(共和党の大統領候補選出のための投票が11州同時に行われた日)を終え、ラジオのニュースも大統領選一色です。

大統領候補者のキャンペーンも大詰めといったところですが、数日前のNPRでそんなキャンペーンにまつわるちょっとおもしろいニュースをやっていました(全文スクリプトはこちらです)。

結論から言うと、理想の大統領とは
"They campaign like hedgehogs, and they govern like foxes"
(ヘッジホッグ(ハリネズミ)のようにキャンペーンし、キツネのように政治を行う者)

これでピーン!ときた人、すごいです。

ギリシャの昔話で、キツネがハリネズミを食べようとあの手この手で作戦をしかけるが、ハリネズミが身を守るのはただひとつ、体を丸めて針を出すのみ。にもかかわらず結局キツネはハリネズミに負けてしまう、というお話があるそうです。
(Wikipediaから)
キツネとハリネズミ_a0118608_14515055.jpg
 








このお話をもとに、アイザイア・バーリンという哲学者がその著書「ハリねずみと狐(和訳)」で「キツネはたくさんのことを知っているが、ハリネズミはたったひとつの肝心なことを知っている」と言ったそう。
いいかえるとキツネは(主にイデオロギー的に)柔軟だが統一性に欠け、ハリネズミは一貫性があるが柔軟性に欠ける象徴だと言うこと。
ラジオではconsistency(一貫性)の象徴がハリネズミ、inconsistency(一貫性がない)の象徴がキツネということになっていますが、もちろん両者にはそれぞれ欠点も長所もあるという前提です。

キツネとハリネズミがこんな意味を持っていたとはニュースを聞くまで知りませんでした。
いろいろ見てみるとビジネス界では結構有名な話?っぽいです。

で、何故選挙運動ではハリネズミがよくて実務ではキツネであるべきなのか
そろそろ仕事しなくちゃ、なのでまた後日〜(こんなのばっかりでゴメンなさい)。
# by varoko | 2012-03-08 15:03 | NPR

The Lorax

先日、「The Lorax」(ロラックス)という映画を見てきました。

Dr. Seussの書いた絵本が原作です。(Dr. Seussについての以前の記事
前にも書きましたがアメリカでは知らない人はいないくらいの有名作家。
このお話、「ロラックス」もこちらではものすごく有名です。
The Lorax_a0118608_0341986.jpg

一応、子供向けアニメなのですが、親世代も子供の頃から聞いて育ったという話だけあって
子供以上に大人も興味津々。
初日2日目の土曜日に観に行ったのですが、一番大きな劇場が満員でした。

どのような話かというと、
簡単にいえば環境破壊がテーマ。
この絵本が出たのは1970年代、
ちょうど産業がめまぐるしく発展し、環境問題が深刻化してきた頃でしょうか。

ロラックスは森の守護神、この森の木は甘い香りの漂うふかふかの綿のような葉の茂った木。
動物たちが平和に暮らしています。
ある日、Once-ler(ワンスラー)という人間(?)がやってきて、この木を見つけ
不思議な葉っぱで服、マフラー(?)をつくるのですが、これが大ヒット。
商品を効率よくたくさんつくって、もっとお金をもうけようと
ワンスラーは大量に木を伐採するための機械を発明し、
工場をどんどん大きくし、あっという間に森を破壊していきます。
もちろんこの間、ロラックスは森を守ろうと必死でワンスラーを説得します。
が、ワンスラーはまったく聞く耳を持とうとしません。
そして…
というお話です。

映画の内容は原作に脚色した部分が多々あります。
テーマは同じですが、原作のような暗さはありません。
これがいいかどうかは別として、原作は結構暗いです。
ワンスラーは原作の本の中では一度も姿を表しません。
小さな小屋にひそみ、緑色の手だけが描かれています。
これが、非常に不気味なんですよ〜。
ウィキによるとこの本は「陰気で子供によくない」とか
「Dr. Seussはよくいがちな人間嫌いの環境運動家」みたいな批判もあったそうです。

特徴的なのはロラックスは丸腰だってこと。
アメリカの話にありがちな、悪い?ワンスラーを懲らしめる魔法もパワーもありません。
これが私には非常に興味深く考えさせられます。

映画はというとミュージカル仕立てで非常にカラフルでハッピーエンディングになってます。
エンターテイメントとして暗さをひきずるわけにはいかないといったところでしょうか。
原作と映画、違った味を楽しむという意味ではこれもありかなと思ってます。
子供は文句なく楽しんでました。
日本でこの映画、上映されるのでしょうかね?
もし、見るなら是非原作を先に読むことをおすすめします。
もちろん知らない人でも楽しめると思いますが
原作を知ってると印象がずいぶん違うと思います。

Dr. Seussの絵本の特徴として、単に内容うんぬんだけじゃなくて、
独特の言葉のいいまわし、彼の造語も随所にちりばめられています。
読み聞かせたり耳で聞いて、心地よいとかおもしろいというのが彼の本の特徴で、
彼が現代のマザーグースと呼ばれている所以です。
なので、決まり文句というかフレーズひとつひとつがアメリカ人にとってなじみのあるもので
そのフレーズが出てくるだけで楽しめてしまうという裏ワザがあります。
桃太郎でいうと「むかし、むかしあるところに」とか「どんぶらこ〜、どんぶらこ〜」とか?

と、Dr, Seussって日本で知ってる人少ないんだよー
とだんなに言うとすごーくびっくり。
翻訳されてないの?と聞くので調べてみたら
私が渡米してから結構翻訳されてるみたいですね。
映画「グリンチ」でDr. Seussの知名度があがったんでしょうか?
ロラックスはまだのようで、(私が)翻訳したら?と無謀なことを言うので
日本語にならない造語がいっぱいあるし、韻をふむとかできないし…
とにかく無理!と言ったら、だんな「あー、jabberwockyのこと」って。
「Jabberwocky」って何よ〜、ともちろん調べましたとも(日本語wikiはこちら)。
話が止まらないので「jabberwocky」についてはまた日を改めて。

ちなみにこの映画、Dr. Seussのお誕生日が公開日でした。
# by varoko | 2012-03-06 02:09 | アメリカ生活

アメリカに住む4人娘ママのねえ、ちょっと聞いてな話


by varoko